on dyslexia

ディスレクシア
(読字障害、読み書き障害、失読症、難読症、学習障害、読み書きのLD)について、調べて分かったこと/実践したこと/英語から訳した文章をアップしています。

ディスレクシアとは:
-
​​
知能は普通だが、読み書きが苦手(誤字が多い、読み書きが遅い、読み間違いが多い)。
-勉強しているにもかかわらず、読み書きがなかなかできない状態を指す。知的障害ではなく、普通~ギフテッドのあらゆるIQにみられる。
-
​​
独創的で、​​対人能力が高い。
​​
全体像の把握、物事の関係性・ストーリーの把握、空間把握、ifを考えるシミュレーション能力
に長ける。
- ​音と文字の脳内での結びつきが弱いことから起こるらしい
- ​読み書きの困難は、日本語より英語に出やすい。その理由は、英語のほうが日本語よりも"音の粒"が小さいから​
- ​細​​​​かい聞き間違いがみられるが、音声情報の処理能力は高い
- エピソード記憶が得意。固有名詞などの細かい丸暗記は苦手
- 適切に対処すれば、読みの問題は表面上は克服される
-
​ ​
10人に1人程度いるというのが通説
​。
- 家族性であり、遺伝による​。ただしディスレクシアの表れ方は個人差が大きい



当ブログは、ディスレクシアはこれからの社会に不可欠な才能である、でも日々の学習では普通と違うアプローチが必要--という立場です。


2013-11-30

ポールマッカートニーが楽譜が読めないのは(きっと)ディスレクシアだから

と考えていろいろ検証しています。




ポール・マッカートニー公演から10日もたちますが、
いまだに衝撃から立ち直れません。。

当日見たポールは化け物でした。年齢を完全に超越していました。

ポール帰国後は、昔の曲を聞き返しては、
「こんなにすごい曲を作ってたんだ」と、うなる日々が続いています。
今さらポール再発見。衝撃が強すぎます。



ポールが「楽譜が読めない」と言っていたインタビューはこちら↓



4:40ごろ
小倉 
ピアノを弾いたりする時とかも、一切楽譜を自分の前に置いてないですが、
自分がお作りになった曲は、全部自分の頭の中に入っていますか。
ポール
We don't have scores. I couldn't read it anyway. 
(楽譜はないよ。どのみち読めないし)

5:50
ポール
パンパンパパンパン♪・・・you had to remember that. Because if you couldn't remember that ...(出て行けというジェスチャー(笑))"sorry mate, you're out"
(こういう節を覚えないといけなかった。覚えられないやつはクビだよ)


↑話す様子からして、とってもディスレクシア的です!

楽譜が読めない「のに」音楽が書けたのではなく、
楽譜を超越した所に音楽がある、ということなのでしょう・・・。


☆  ☆  ☆


東京ドームでは、泣いている人があっちこっちにいました(自分も含めて)。
The Long and Winding RoadとかSomethingって、こんなにも感動的な歌だったっけ?というくらい涙がどばっと(泣き笑い)。

ものすごい音量と歓声の中、ポールの歌を生で聞いていると、
昔のことがわ~~っと、リアルによみがえってくるのです。
いろんなことがあったけど、それでも人生幸せだったよね・・・と。

これこそが、ディスレクシア文学最大の特徴だと、私は思います。
心の深いところにストレートに入ってきて、直接揺さぶるこの感覚こそが。


あと、生で見て気づきましたが、ポールは天然です!
天然だと分かってから映像を見ると、映像でも天然なのが分かります。

ポールは個人資産1700億円、サーの称号も授かり、
あらゆる金・地位・名誉を手にした人なのに、
スターぶったところがひとかけらもなく、
その発言はとってもお茶目でキュートです。
しかも、youtubeで最近の欧米でのライブ等々のしゃべりを見ると、
欧米では輪をかけてほんわかしているのです。実に天然。

聴衆は感動に打ちひしがれているのに、歌っている本人は意に介していません。
どちらかというと、歌って弾いて楽しいね~!という感じです。

まったく偉ぶらず、楽しいことだけ徹底的に追求する天然ぶりというのは、
年を取ったディスレクシアに、実に典型的だと思います。



☆  ☆  ☆


ポールは、昔から人として感動的だったかというと、そうではなかったと思うのです。
多作だしすごい人だけど、とらえどころがない感じだったと記憶しています。
天才の称号は、むしろジョン・レノン担当だったような。

何しろポールは、30年前の来日では、大麻所持で逮捕されているのですから。。





☆  ☆  ☆


ここからは、私の仮説です。

ディスレクシアの人は、70歳を過ぎてからが、真の人生のスタートである。
ディスレクシアは遅咲きだとは言いますが、
70歳を過ぎてようやく、心身のバランスがとれるのかもしれません。

70歳を超えてなお、持ち前の独創性はいよいよ旺盛だし、
もともと物心ついてこの方、読むのは苦手だし、ある種の記憶が悪いしで、
加齢でちょっとくらい目や記憶力が悪くなったとしても、
対処の仕方はとっくに身についています(笑)
こうして、ディスレクシアの人は、
「70歳の人はこんな感じだろう」という通念を、完全に超越した人になっていくのです。



ポール・マッカートニーは過去半世紀にわたっても十分に超絶ですが、
70歳を超えて、新たな次元に入った。
それは彼のディスレクシア性がなせる技である・・・

と信じているのですが、ディスレクシア推しすぎですかね?!


関連記事
2013-11-12   ポール・マッカートニー「僕は楽譜が読めない」


追記
ポールのおちゃめで天然な雰囲気が最高に出ているPV「Press」(1986)
ロンドンの地下鉄に乗って一般人と交流してます。。









2013-11-22

「なぜ漢字を間違えるのでしょうか?」

以前書いた「漢字テスト」というエントリーにコメントを頂きました。
返事が長くなったので、こちらにのせます・・・

テストに出る漢字なのですが、分かっているのに失点してしまいます。何が原因なのか教えてください。

ディスレクシアの原因は、脳の処理の違いにあり、
脳がどう違うのかも、ディスレクシア一人ひとり、かなり違うようです。

ですので、
「これさえすればディスレクシアを克服!」という特効薬はない、
ということを、まず前提にする必要があります。
脳の違いなので「治る」ものではありませんし(適応することはできますが)、
脳の違い方が一人ひとり違うので、画一的な解決法はありません。
一人ひとり、オーダーメイドの対策が必要です。

そのうえで、お子さんのことを想像してみます。
小学校中学年と仮定してみます。


☆  ☆  ☆


「分かっているのに失点する」というのは、いくつかの原因が考えられると思います。
脳と手がうまく連動していないのかもしれませんし、
記憶していることを想起するのが大変なのかもしれません。
時間のプレッシャーがかかると緊張して実力を発揮できないのかもしれません。

これ以上のことは、ご本人を見てみないとなんとも言えませんし、
また、年齢によって、同じ子でも刻々と状況が変わります。

原因を探る以上に、
書き取りに関しては
字を書くことをスタートではなく、ゴールと位置づける
ことを心がけてみては、いかがでしょうか?

「書き取りはすべての基礎、書き取りの上に他のすべての学習がある」
と考えがちですが、
ディスレクシアの場合、この書き取りが本当に本当に大変なわけです。

そこで、
1) 他の学習を、字を使わない方法で追求する
2) 字を覚えるために、書き取り以外の方法を用いる

ことを、意識してみられてはいかがでしょうか?

1) 他の学習を、字を使わない方法で追求する
たとえば、理科なら実験、社会なら見学や議論など、字を使わない方法で教えます。
字以外の方法で知識を入れ、学校の教科書やテストは知識が入った状態で目にする、という考え方です。


2)字を覚えるために、書き取り以外の方法を用いる
ディスレクシアの場合、他の感覚器官を使うことで、文字が覚えられると言います。
うちでは、iPadアプリ、粘土やブロックで文字を作るなどを経て、
現在では、道村静江先生という方が盲学校用に開発した漢字カードを使っています。
耳で覚えることで、最終的に書けるようになるという考え方にのっとっています。
非常に効果があると感じています。
こちら←に進捗を書いていますのでよろしければ。


☆  ☆  ☆

質問とは直接関係ありませんが、
何よりも大切なのは、「漢字が書けない=バカ」とお子さんを決めつけないことです!
お子さんはバカじゃないので、テストで点が取れないことも自覚して、
すでに十分に傷ついています。
親が学校と一緒になってお子さんを追い詰めることだけは、どうか避けてあげてほしいです。

もしディスレクシア傾向にあるなら、普通の子と違う何かを持っているはずです。
まずは親がそのことを認めて後押しすることです。

かくいううちも2年前、小3の秋は親子共々どん底で、
「普通の子と違う何か」などと言われても「は?」という感じでしたが・・・
「あなたは特別な子」とずーっと言い続けていると(笑)、
子供も次第に自分の違うところを探し始めます。親も子も変わりました。

長くなりましたが、お子さんがハッピーに学校で過ごされることを祈っています。



2013-11-12

ポール・マッカートニー「僕は楽譜が読めない」

祝・ポールマッカートニー来日!
実はわたくし、父(→ディスレクシア)がビートルズの武道館コンサートに行っているようなビートルズマニアの家に育ちました(笑)
I am the Walrusの歌詞に由来すると言われる名前をもらい、
10代の頃はポールマッカートニーの歌で英語を覚えました。
東京公演も父と行ってきます!

そんなポールマッカートニーが来日後のインタビューで、
自分は楽譜が読めない」と言っていたそうです。
(追記:動画を見つけました。こちらの記事に置いておきます)

ポールマッカートニーはディスレクシアかも?と考えて検証してみました。
個人的には、ポールマッカートニーはディスレクシアで間違いないと思ってますが!

☆   ☆   ☆

ポールは楽譜が読めない件については、ずいぶん前から認めています。




ナレーション
1965年には5万5000人を前にアリーナで演奏するロックコンサートを発明したレノン=マッカートニー。彼らは独学であり、誰からも教わらない、天賦の才を持っていたのです。

ポール   …歌うってどういうことか概念としては何も持ってなくて、
       ただ単に歌うことが大好きだった。これまた平凡な答えで(笑)。
       医学的根拠を言えたらいいのだけど…
司会者   (笑いながらさえぎって)
       じゃあ…ビージーズのファルセットはできますか。
ポール   Yaa~♪(ファルセットで歌って)いいえ。
司会者  それに、譜面が読めないんですって?
ポール  ええ(I don't know)。何か問題でも?
司会者  でも驚きですよ。
ポール  みんなの前でこんな告白をしなきゃいけないなんて(笑)…
司会者  史上最も成功したソングライターなのに、楽譜が読めない…
ポール  だって、二人の間では問題なかった、
            ジョンと僕で何をしているか把握している限りは…
      つまり、コードが分かっている限りは。
      二人でメロディを覚えていた。
      だから楽譜を読む必要も、書きとめておく必要も無かった。


と言っています。

同じことが、Paul McCartney: Many Years from Now(p37)にも書いてあります。

「歌詞は書いておき、必要があればコードは書き留めておいたけど、それもあまり構いはしなかった。ただ実際的な目的から、非常に早い時期に二人の間で確立したルールがあった。それは、次の日になったら忘れてしまうような歌は大したことがないということ。作った自分たちが覚えていられなかったら、一般の人たちが覚えていられるはずがないと。
このルールにはこだわった。何年もたって、フィリップスのカセットレコーダーが登場するまではずっと…あれは曲作りに革命を起こした、だって吹き込めばいいだけだから。悪い曲も残ってしまう。
最初のルールが良かったのは、記憶に残るものを書かなければならなかったからで、どちらかが覚えている曲だけが残る。お互いがお互いのテープレコーダーのようなものだった。……
二人とも曲作りをすごく楽しんだ。最終的に二人があれほど強力になったのは、途上の時期にたくさんの曲を作ったからだと思う」




☆   ☆   ☆

英文で検索すると、
ポールはディスレクシア専用の学校の生徒から取材を受けた
という記事がありました。
妻リンダを乳がんで亡くしてから初めて答えた取材らしいです。

BBCの記事の翻訳です。原文は→こちら

ディスレクシア児の学校が新聞賞を受賞


ディスレクシア用の学校の生徒たちが、通常の学校制度のライバルを差し置いて学校新聞賞を受賞した。
ノーザンバーランドのナニーカーク・スクールという、全生徒がディスレクシアの学校の学校新聞が賞を獲得した。この学校新聞には、サー・ポール・マッカートニーやブレア首相へのインタビューを掲載した号がある。
同校の生徒の多くは重度の読み困難がある。このことは、記事の下書きと推敲に多大な労力を必要としたことを意味する。生徒達はワープロのスペルチェック機能とディスレクシア専用の辞書を使ってこれを行った。 
校長のサイモン・ダルビーは、新聞というディスレクシアにとって大きな困難を伴う識字分野のコンテストにおいて、生徒たちが賞を獲得したことをたたえた。 
生徒の多くは読み書き能力で通常より数年遅れている。だからこそ今回の受賞はより一層素晴らしいことだも指摘した。 
この公募大会はニューカッスルのThe Journal紙が主催し、100校以上が参加した。

マッカートニーへのインタビュー
ナニーカーク・スクールの学校新聞はその内容に加え、音声バージョン付きというプレゼンテーションが称賛された。 
サー・ポール・マッカートニーとのインタビューには、ビートルズ結成のいきさつなどが含まれている。 
「僕は学校では余り勉強熱心ではなかった。授業はあまり楽しくなかった。音楽に熱中していたからね。最初の曲は14歳の時に作った。」 
「ジョン・レノンには、リバプールの野外パーティーで出会った。別のバンドで演奏していた彼を見て、そのスタイルが気に入った。話しかけたところ、バンドに入らないかと言われたんだ」



ポール・マッカートニーは抽象画も描くそうです。
後ろの絵は本人画。

この学校、イギリス北部の田園地帯にある、
全校生徒50人ほどの全寮制フリースクール(小中高)で、
生徒は全員ディスレクシアだそうです。
色々うらやましい環境ですがそれはさておき、
なぜこんな小さな学校の学校新聞の取材に、ポールマッカートニーは答えたのだろう・・・?
逆に、普通の学校の取材なら、きっと受けなかったに違いありません。


☆   ☆   ☆


ポール様の曲の素晴らしさについて、ここで延々と語るのは野暮というものです。
ディスレクシア的だなと思う性質だけ、挙げてみます・・・

・ いろんな楽器を弾きこなす。しかも独学で。(ちなみに左利き)
・ ビートルズ時代だけでなく今も、曲が泉のように湧いてくるらしい。
・ 誰の真似もしない。売れなくてもへこまない。独自の存在として50年も第一線で活動。
・ 基本的に、とっても楽天的(だから、底が浅いと誤解されたことも)
・ 目の前に情景が浮かぶような歌詞(ディスレクシア文学の特徴)
・ すべてをあまりに軽々とこなすので見過ごされがちだが、歌唱の表現力もすごい。
曲によって声や発音をかなり自在に変える。南部なまりで歌ったり。
  (要するに音楽の耳が非常~に良い)

・ ひょうきんでお茶目。カメラの前でおどけてみせる。
・ 空気を読むのが抜群にうまい。聴衆の前でも臨機応変な対応が可能。
・ 権威主義でない
・抽象画を描く画家でもある。
・ リンダ(写真家)との間の3人の子供はデザイナー、写真家、ミュージシャンに
・ 年を取るほどに年齢を超越していく。特に発想がまったく老けない。
・今回のツアーで分かる通り、生粋のエンターテイナー!



ジョン・レノンがディスレクシアという説は、ネットでもずいぶん見ることができます。
個人的には、アスペルガーではないかと思っていますが。

一方、ポール・マッカートニーが自身のディスレクシアを認めたという話は出てきません。

でもでも、レノン-マッカートニーがディスレクシア(とアスペルガー)のコンビだったとすれば、ビートルズの独創性は、実に腑に落ちます!

続き:
ポールマッカートニーが楽譜が読めないのは(きっと)ディスレクシアだから


2013-11-11

「ディスレクシアは動物の扱いが上手」

・ディスレクシアは映像で考える点で、馬と思考形式が同じ
・だから、ディスレクシアだと馬(動物一般)の扱いが上手
・体を動かして学ぶのが得意なことも幸いしている

…という、なるほどな話を見つけたので、翻訳してみました。

  
まず、アメリカ・オレゴン州の乗馬学校のブログに、
ディスレクシアと馬の扱いに関するやりとりがありました→原文こちら

動物を扱う才能とディスレクシアとの関係

201068

地元紙が当校の奨学生でディスレクシアの子の記事を掲載したいそうで、火曜にインタビュー予定です。
記者に「ディスレクシアの人は、馬の扱いが特に上手なことが多い」と言ってみたところ、もっと詳しく知りたいとのこと。
そこでみなさんの意見を募集します!

↓       ↓    ↓    ↓
「私はADDなので、言葉よりも先に映像で考えます。
私にとって馬は大いに安らぎを与えてくれる存在です。
というのも、人間よりも馬との方がはるかに、意思疎通がしやすいから

「知り合いに、クリッカーを使った馬のトレーニング方法を習得している最中のADHD15歳の女の子がいますが、状況が似てますね。
彼女も馬や犬を相手にしている時はとっても集中してます!
すごく不思議。だってADHDって長時間集中できないはずでは…?」

「ディスレクシアの人を相手にした限られた個人的経験から言うと、ディスレクシアの人って非常に賢いのが一般的ですよね。
だからこそ馬と一緒にいることを選ぶのも当たり前かも…:-)

「中程度から弱いADDは馬の扱いに役立ってるかも。
人間の心はレーザービームのように焦点を当てる力がありますが、これは馬の制御に必要な全方位的注意力の邪魔になるのです
馬は自身と周辺環境を、航空管制のレーダーのように常時スキャンしています。人間もそれを真似できれば、馬をより正しく支配できるでしょう。人間が何か一つのことに集中し過ぎると、他に注意しなければならないたくさんのことが意識から抜けてしまうのです。ちなみに私はディスグラフィアでADDです」

「イギリスにリチャード・マックスウェルという、ディスレクシアの馬の調教師がいます。彼はブログに、ものを書く時は奥さんに書き取ってもらう、ディスレクシアがひどくてからかわれるから、と書いています」

「処理速度が遅いので忍耐力が強く、またタスクを細かく分けることができるのかもしれません。または、(映像思考のため)ボディランゲージを読む能力が高いのかもしれません。ミラーニューロンも関係しているのかもしれませんが、よくわかりません。とても面白い話題なので、分かったことがあったら是非シェアして下さい」

「私の娘は2週間前、ディスレクシアの診断を下されました。彼女は動物の扱いが以前からうまく、犬の訓練講座に通っています…まだ7歳なのですが。今年の夏は動物訓練のキャンプに通う予定です」

「なんて面白い話題なのでしょう。娘に意見を聞いてみました。
彼女は知覚処理に困難があると同時に、乗馬療育のアシスタントインストラクターを務めています。そんな彼女によると:
『もちろん。ディスレクシアなどの感覚処理障害の人は動物と親和性があることが多いと、しょっちゅう気づいていた。
その理由の一つはおそらく、ディスレクシアは映像で考えるからだろう。つまり、言語で考える人よりも本当に“馬のように考える ことができる。
もう一つの理由は、ディスレクシアだと感覚刺激により敏感なことが多いように見受けられる点。感覚に敏感なため、動物が気づくようなこと…背景に流れる音や視覚的に気をそらす物体など…に気づくことができるのだろう。
さらにもう一つ、これは世界共通でないかもしれないが、ディスレクシアだと音声言語/聴覚処理が普通の人とは違う働き方をする分、ボディランゲージにより多く注意を払うのではないかと思うが、この点も関係している気がする。』」

「一直線の思考vs横道思考ですかね。どうやら線形思考の問題はこれまで思われていたより奥が深いのかも」

「個人的にこの件について調べたことがあります。
映像型・空間思考能力と関係があると思います。そこにディスレクシアも関係しているかもしれません。馬は映像型・空間思考型ですが、われわれの文化はそのような思考方法を無視しています。
私はスポイルしていない馬を200頭以上と、従来型の訓練を受けさせた馬も多少飼っていますが、両者の違いは非常に大きい。映像で考えるタイプの人は、思考方法が馬に近いと言えます。聴覚型・線形思考型の学習者はパターンを教えようとしたり、プレッシャーと解放の連続で教え込もうとします。本当はこの方法は馬には無意味です、時にはその行動を上手にこなすこともありますが(後略)」

「正しいと思います。ディスレクシアの人と接した経験から、ディスレクシアと動物の扱いの上手さとの関係には私も気づいていました」

「私も同じことに気づきました…
馬の脳は線形的ではなく、物事を異なった風に秩序立てる傾向があります。
ただ私の観察は科学的とはほど遠いですが。
通常の線形思考は馬には通用しないのです。馬は線形思考はしないのです。
調馬の問題点は、線形的な体系を作り、それを線形的でない存在に当てはめる点にあります。馬は直線的ではなく円形で考えます。
面白い話題で誰かが研究すべきと思いますが、どこかで書かれていたとしても読んだことはありません。」

「学校時代、ディスレクシアの友達がいました。
読解や綴りなどは大変そうでしたが、実習は本当に得意でした。
そのようなアプローチの違いが、馬の扱いの上手さにつながっているのかもしれません。」


~~~~

取材の結果、次のような記事になりました。
途中から訳しました。原文はこちら


馬と一緒のとき、ディスレクシアは才能となる

Bend Bulletin(米オレゴン州の地方紙)、2010615
…「クロエはすぐに、サンデー(馬)を本のように読めるようになった」とインストラクターは言う。
ちょうどそのとき、サンデーが前足で泥を蹴り始めた。「退屈なのね。私が相手をしてあげる」。馬と目を合わせ、首をなでながらクロエは言った。
クロエがポニーについて最も驚いたのは、人間に非常に似ていたことだという。「馬も人間と同じように怖がるし、安心したいし、好かれたいのです」。
クロエがサンデーを手綱で引きながら場内を一周する様子を、祖母のジニーは眼を細めて眺めていた。両親が共働きのため、この2年間、週2回、農場への車での送り迎えを担当した。
「私にとっても孫にとっても、そのかいが十分にありました。クロエは実際に手を動かして学ぶタイプなんです。彼女はここでポニーから勇気、自信、思いやりを身につけました。彼女は馬と心を通わせているのです」。
クロエはディスレクシアのため、祖母によると文字や記号、数に困難を覚えるという。だが馬とのコミュニケーションは非常に上手だと、祖母もインストラクターも感じている。科学的証拠はないが、インストラクターがブログにディスレクシアと馬の扱いについての質問を書き込んだところ、数多くの人から返答が寄せられた。それによると、ディスレクシアやADDの人は映像思考型のため、「馬のように考える」ことができるように見受けられるという。
「ほかの分野では学習障害と呼ばれるものが、ここでは才能なのです」
訓練場で、クロエはサンデーの背中の上に大の字に寝そべって見せた。小さくておてんばだが、確固たる自信が感じられる。いつの日か、子供時代に熱中したことが将来の仕事につながるかもしれない。「馬と仕事している将来の自分が見える。競争馬に乗っているかもしれないし、馬の獣医になっているかもしれない」。
と同時に、馬に関する最大の目標は、馬を誰よりも上手に乗りこなすことでない。
「私は馬に好かれたいです」。



2013-11-08

NASAが開発したディスレクシア治療用体操

・宇宙飛行士は宇宙に滞在すると、一時的にディスレクシアになる

・これは、(言語野ではなく)小脳の神経が乱され、協調運動に問題が生じるのが原因

・協調運動を高める体操は、ディスレクシアに効果がある


という内容の記事を見つけたので、訳してみました。

NASAが開発したディスレクシア治療用体操

英Daily Mail紙、原文はこちら

ディスレクシアの子供たちが、宇宙飛行士のために考案されたエクササイズによって、読み書き能力を大幅に向上させている。

この方法は科学的に実証されたものではない。だが専門家は、「字盲」とも呼ばれる何千人もの人生を変える鍵になるかもしれないと言う。

この治療法のパイオニアとなった民間のクリニックでは、参加した子供たちの97%が、3ヶ月後に「大幅な」成果を示したという。

現在、このプログラムはエクセター大学のディスレクシア研究者、デイビッド・レイノルド(David Reynolds)教授による第三者評価が行われている最中である。

「すでに100人の患者が完了しており、私たちはそれについて非常に興奮している。私はこの背後にある科学を評価する予定だ」

ディスレクシアは人口の10%に存在すると言われ、4%は重度だとも言われる。今回のエクササイズはNASAが開発した。宇宙飛行士は一時的なディスレクシアに陥る(長期間にわたり無重力を経験することがその原因と考えられている)が、これに対処するためのものだ。

宇宙に一定期間滞在すると、小脳にあるシナプスのリンク(神経細胞同士をつなぐ橋)が乱される。小脳は協調運動をつかさどる脳の部位だ。

これまで、ディスレクシアを理解しようとしてきた研究者は、大脳皮質に存在する高度に発達した言語野に注目してきた。
だが今回の研究は、ディスレクシアが小脳と関係があることを示唆している。

NASAは無重力が引き起こす問題の性質を突き止めるため、宇宙飛行士にバランス計測器を装着した。この機械は、眼球が物体を追う動きもモニタリングする。ディスレクシアはページに書かれた文字を追うのに困難を覚えるが、眼球運動はこの点に重要な役割を担うと考えられている。

イギリス、ウォリックシャー州ケニルワースにある民間施設の「ディスレクシア、ディスプラクシア、注意治療センター」では、この10万ポンド(約1,600万円)の機械を使って、子供のスクリーニングを行っている。

スクリーニングの結果に応じて、協調運動と眼球運動を改善するための5つのエクササイズが処方される。クッションの上に片足で立ち、一方の手からもう片方の手へと後ろ手で物を渡しながら、九九を唱える、などだ。


・・・・

Daily Mailというのは、どうやら日本における東スポみたいな位置づけらしいので、
裏をとろうと思っていろいろ調べていたところ・・・
この記事と似た記事が高級紙The Atlanticにもありました。
よって、内容は本当のようです。
でも、この記事はなんと2002年のものでした ( ̄□ ̄;

NASAが何か発表していないかと、検索してみましたが、特に見つかりませんでした。

ただ、ちょっと面白い噂を見つけました。

NASA職員の50%以上はディスレクシア。彼らは素晴らしい問題解決能力と非常に高い3D/空間把握能力を持つことから、あえて求められ採用されている
という説が、ネットで出回っていて、
この50%という数字をNASA職員がツイッターで否定し、
「でもNASAのディスレクシア職員はスーパー賢い」
とツイートした、というのです。
https://twitter.com/NASApeople/status/236144765098409984

宇宙開発とディスレクシアには、意外なつながりがあるわけですね。。


2013-11-01

口で言えればアルファベットも書ける?!


フォニックスを開始してから初めて、アルファベットを書かせてみました。


「g」を「どこから書いたらいいの?」と言いながら、

6や9風のものをぐるぐる書いていたので、

もしかしたらアルファベットも、口で言えれば書けるかもしれない・・・と思い、

「9を書いて、下をくるっとさせるんだよ」と言ったら、

上の写真のように書けました!


口で言えればアルファベットも書ける!きっと。



--
そういえば、ジョリーフォニックスのテキストでも、書き方を口で言ってます。
ただし英語でですが。

「g」だと、
点から始めて、cと同じように丸を書き、最初のところに戻って、
下に伸ばして、しっぽをつける。

と、タッチペンでgをさわると言ってくれます。

これを日本語にアレンジして言ったらいいのでしょうか・・・?


---
続き
ジョリーフォニックスその4・例外を使って規則を定着させる