ディスレクシア専用英語塾「もじこ塾」のブログです。 ●ディスレクシアとは:知能は普通だが、読み書きが苦手(読み間違いが多い、読むのが遅い、書き間違いが多い、読むと疲れやすい)という脳の特性 ●全体像の把握、物事の関係性・ストーリーの把握、空間把握、ifを考えるシミュレーション能力に長ける ●読み書きの困難は、日本語より英語に出やすい ●適切に対処すれば、読みの問題は表面上は克服される ●10人に1人程度いるというのが通説 ●家族性とされるが、ディスレクシアの表れ方は個人差が大きい もじこ塾は、ディスレクシアはこれからの社会に不可欠な才能、でも日々の学習では普通と違うアプローチが必要、という立場です。

2012-03-14

粘土でローマ字


宿題でローマ字が出たので、復習してみました。

形の面では、nとu、aとd、hとnなどがごっちゃになるようです。

音と形の結びつきの面では、
eは「イー」なのにローマ字では「え」と読んで、
aは「エー」なのにローマ字では「あ」と読んで、
iは「アイ」なのにローマ字では「い」と読む・・・・というのが混乱を深めるようです。

名前だけ知ってるphonicsに基づき、アルファベットは名称ではなく、とりあえず音(読み方)を覚えさせることにしました。

粘土で作らせてみたら、aやeは最初のうちは上下左右に反転させてしまいます。
ぐるぐる回したり裏返したりしながら、正しい形に持って行きました。
この子は頭の中でどうやら、文字を上下裏表に回転させて考えているらしいですΣ( ̄Д ̄;)

作っては崩し、また同じものを作って・・・を繰り返すうちに、だんだん覚えていきました。



「言語の線形性」と言ったのはソシュールですが、これは音や語が並んでいるというだけでなく、
「字の書き始めから書き終わりまでの1本の線を書いていく向き」という意味もあるんだな・・・と思いました。

例えばeなら、左端の真ん中くらいの高さから始めて右に直線を書き、そこから上に向かって反時計回りのループを作る。頂上まで行ったらループを下向きに反転させ、書き始めにちょうど交差させて下まで行き、右向きにループの向きを変えて止める。

ディスレクシアの場合はこれを、実際に何度も手を動かして、体で覚えるしかないようです。