ディスレクシア専用英語塾「もじこ塾」のブログです。 ●ディスレクシアとは:知能は普通だが、読み書きが苦手(読み間違いが多い、読むのが遅い、書き間違いが多い、読むと疲れやすい)という脳の特性 ●全体像の把握、物事の関係性・ストーリーの把握、空間把握、ifを考えるシミュレーション能力に長ける ●読み書きの困難は、日本語より英語に出やすい ●適切に対処すれば、読みの問題は表面上は克服される ●10人に1人程度いるというのが通説 ●家族性とされるが、ディスレクシアの表れ方は個人差が大きい もじこ塾は、ディスレクシアはこれからの社会に不可欠な才能、でも日々の学習では普通と違うアプローチが必要、という立場です。

2014-04-14

毎小(毎日小学生新聞)と朝小(朝日小学生新聞)をディスレクシア的に読み比べる

たいへん間があいてしまい申し訳ありません!
数々の音信不通につきまして、この場を借りてお詫びを申し上げます。
順次お返事してまいりますので、なにとぞご容赦下さい。

子は6年になり、私と同い年の男性教員が新しく担任になりました。
新学期3日目、
「A4 1枚にお願いしたいことを簡潔にまとめて」に従い→こちら
保護者会の最後に立ち話でお願いしたところ
「ほかの子の何倍も、努力してるわけですね!」
と言ってもらえました(TT)
いままでで一番イイ感じの滑り出しかも。子の態度が明らかに違います。
これについては改めて。


☆  ☆  ☆

すみません、ここからが本題です。

3月末から、子供用新聞を試読中です。
毎日小学生新聞(以下「毎小」)と朝日小学生新聞(以下「朝小」)です。
まだ決められないのですが、どちらにしても、
小学生新聞はディスレクシアの読み練習の素材としてお勧めです!
以下、ここまでの途中経過です。


■小学生新聞の、ディスレクシア的に良い点

長所1:
総ルビ、写真・イラストつきで、良い文章が手に入る。

毎小・朝小とも全部ふりがなつきです!!
ディスレクシア的に大変ありがたいポイントです。
内容的に興味がある記事なら、4年生ごろから読めると思います。

記者が書いているので文章がきちんとしているのも、ポイント高いです。
イラストもありますし、写真も当たり前ですがプロのもので、理解の手助けになっています。


毎小は毎週土曜に、「15歳のニュース」と題して、
ルビなしのちょっと難しい記事のページがあります。
この音読は、やはり難しいようです(内容ではなく字が)


15歳のニュース(毎小)


長所2:
毎日新しいものが来るので、読む習慣が身につきやすい。

仮に読んでみようと思う記事がなくても、また翌日来るのは、
うちのようにあきっぽい子でも挫折しにくく、大変ありがたい点です。


今日はこれを読んでいました。(毎小)
具志堅さんはきっとディスレクシアなので、子はたいへん共感を寄せています(笑)




長所3:
1本の記事が短いので、ディスレクシアでも最後まで読める。

新聞は1つの記事がそれほど長くないので、
ディスレクシアでも「読めた!」という達成感を味わえます。
子は「僕は新聞を毎日読んでいる」と自信を持っています
(全部は読んでいないのですが、、、)

これは記事としてはかなり長い方(朝小)
興味があればディスレクシアでも読破できます。



☆小学生新聞の、ディスレクシア的に物足りない点・・・
あえて言えばですが、
・フィクション好きの子だと、もしかしたら物足りないかも(連載小説は載ってますが)。
うちのやつは社会的事象に関心があるので、新聞は興味の持てる読み物のようです。

・映像を喚起する文章ばかりではない(!)
これは子を傍で見ていて実感したことですが、
新聞には、映像が思い浮かぶような文章とそうでない文章があり
(記事の種類というより、書き手が映像を思い浮かべて書いているかによる気がします)
映像が思い浮かばない文章は、読んでいてつらそうです。
特に「中学受験の問題を解いてみよう!」的な抽象的な内容には、頭を抱えています。

これを読んだときは「綿花」「原油」「綿織物」「ガソリン」の画像をiPadで見せて
ようやくイメージがつかめたようでした。
あと、外国の話をするときは地球儀は必須です。(毎小)



・新聞記事は書き言葉なので、音読するとリズムに乗れない場合が時々あります。
でもこれは、書き言葉に慣れるための訓練だと、肯定的にとらえることができると思います。




朝小と毎小、どちらがディスレクシア的にはお勧めか?

実は、これがまだ結論が出ていないのです。
今月で朝小の試読期間が終わるので、どちらかに決めたいのですが。。

・「コスパ」
(この言葉はあまり好きではないですが・・・)

毎小は1580円/月で8ページ、
朝小は1769円/月ですが、同じ8ページでも1ページの面積が毎小の2倍です。
(朝小は普通の新聞と同じ判型、毎小はその半分)

ただし、朝小は2ページは全面広告だし各面の広告も大きいので、
単純に朝小のほうがコスパがはるかに良い、とは言い切れません。


・内容面
子供が「好き」と言っているのは毎小です。
最大の理由は、判型が小さいのでとっつきやすいこと、
それと、はっきりは言いませんが、中学受験色が薄いことだろうと思います。

朝小は受験産業色があまりにも強すぎます。
中学入試の解説、受験塾の広告、中学受験推しの教育評論家による寄稿などが毎日掲載され、
某有名中教師の校内紹介の連載もあり、
中学受験を煽る新聞といっても、過言ではありません。
毎小はもっと「普通の」小学生用新聞です。

*  *  *

朝小と毎小は、朝日新聞と毎日新聞のカラーをそのまま受け継いでいます。
前者はやっぱり教条主義的で、良くも悪くも「望ましい大衆」へと誘導するきらいがあります。
後者は「中立とはこういうことですよね?」と装うところがあります。

そこまで子供が感じ取っているかはわかりませんが、
うちのやつは、「良い子」の枠が見え隠れするような内容にひときわ反発するので、
中立的な内容のほうがしっくりくるのかもしれません。

*  *  *

ここまで言ったうえで、朝小の長所を挙げるなら、
外部の人が書いた文化的な記事に、読み応えあるものが多い点でしょうか。
子は、「毎小が好き」といいながら、朝小の特集記事もちょこちょこ読んでます。
なのでどちらにしようか悩みます・・・

この連載は写真もですが、文章もとても映像喚起的で
ディスレクシア・フレンドリーです。(朝小)





複数紙を読み比べるのも面白いことですが、
お金のこともあるし、読まない新聞がたまるのは非常にストレスなので、
そこまでするかは思案中です。


浦和の無観客試合の記事を読み比べました。



どちらの新聞も、教科的な内容に、力を入れています。
いわゆる新聞記事と、同じかそれ以上の分量を割いています。

これを音読してもらいながら
iPadの画像検索で「古墳」「卑弥呼」「銅鏡」「埴輪」などを見せて
歴史の勉強をしてみました。(朝小)





うちでは現在のところ、

・毎日1つは、自分で面白そうな記事を選んで読む
・それとは別に、毎日1つ記事を音読してもらい、それについて質疑応答
・発展性のある記事があれば、それを使って社会か国語の勉強をする。
・視写(週1本、家庭教師の先生としている)の素材に使えるかも。

という使い方をしています。



ディスレクシアの子が毎日何かを少しずつ読むとしたら、
小学生新聞は、かなりお勧めです!
ルビが振ってあるので、4年生にもなればぼちぼち読めると思います。
朝小と毎小のどちらが合うかは、試読して決めてもいいかもしれません。

毎日小学生新聞の試読申し込み
https://form.mainichi.co.jp/annuncio/koudoku/shidoku/form.html

朝日小学生新聞の購読申し込み
http://www.asagaku.com/shimen.html





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