ディスレクシア専用英語塾「もじこ塾」のブログです。 ●ディスレクシアとは:知能は普通だが、読み書きが苦手(読み間違いが多い、読むのが遅い、書き間違いが多い、読むと疲れやすい)という脳の特性 ●全体像の把握、物事の関係性・ストーリーの把握、空間把握、ifを考えるシミュレーション能力に長ける ●読み書きの困難は、日本語より英語に出やすい ●適切に対処すれば、読みの問題は表面上は克服される ●10人に1人程度いるというのが通説 ●家族性とされるが、ディスレクシアの表れ方は個人差が大きい もじこ塾は、ディスレクシアはこれからの社会に不可欠な才能、でも日々の学習では普通と違うアプローチが必要、という立場です。

2013-12-11

道村式「漢字カード」はディスレクシア児の漢字学習に絶大な効果があると思います!!

2013-10-01 漢字カードの進捗      の続きです。
9月に道村静江先生の
『口で言えれば漢字は書ける!』を読み、
「この『漢字カード』は、盲学校の子供だけでなく、
ディスレクシアにもいけるのでは?!」と思い、さっそく試して3ヵ月。

途中から、私が翻訳者生活史上最大の奴隷的忙しさを迎え(現在も継続中)
なかなか進捗を書けずにいましたが、
今日は仕事を投げ打って書きましょう!!

道村式(←勝手に名付けてますが)漢字カードは、
ディスレクシアに絶大な効果があると!!


詳しい取り組み方は前の書き込みを読んで頂くとして・・・


この漢字カードは、ディスレクシア教育において効果的とされている
「多感覚式」(multisensory)と呼ばれるもの。
口で漢字の成り立ちを言うことで、漢字を覚えるというものです。
字を実際に書くのは最後、という考え方です。
これなら、字が苦手なディスレクシアでも覚えられるのです。

本来は2~3年から取り組むのが効果的とのことですが、
5年生から始めても問題ありません。

さすがにディスレクシアですので、
一発でばっちり定着☆というわけにはいきません。
おそらく、普通の子よりも何倍かの反復は必要です。4~5回とか…。

でも、定着率は単なる書き取りよりも、圧倒的に良いです。



何より驚いたのは・・・
子供が自主的に、道村式漢字カードを使って、
漢字を自習するようになったのです!!

ディスレクシアだと分かってから、
いえ、字が汚い怠け者だと誤解していた頃から、
漢字学習は子供一人では無理だと思っていました。
私が忙しいときは一人でさせていましたが、
そうすると間違いもいっぱいですし、定着率も低く、
要するに気休めでした。

それが、道村式漢字カードを始めて1ヵ月もしないうちに、

帰宅するなり「おれ漢字やるわ」と言って漢字カードに取り組んだり、

「漢字テストが近いから」と言って自分から漢字カードに取り組んだり、
するようになったのです。

これは本当に本当に、本当~~に驚きでした!!

私の中では、もうこれだけで見返りは十分(T T)
まさか漢字を自分から勉強する日が来るとは思ってませんでした。

そして今日、1週間ほど前の漢字テストが返ってきました。
(なぜこの時期に、10月までのまとめなのかはさておき。)




「う」を「く」と書き間違えたのが唯一のミス。これには本人も苦笑
いつまでたっても、平仮名が苦手です。


「券」とか、ちょっとおまけしてもらってますね・・・


ちょっと採点が甘いです。

でも、この点数が彼にどれほど多くの自信を与えていることか(T T)

なにしろ、2年前の同じ時期↓には半分もできなかったのですから・・・







漢字カードはこちら(点字学習を支援する会)で買えます。
一般の書店にはありません。

道村先生も、ディスレクシアの子に
このカードを使ってほしいと切に願っていらっしゃいますし、
私も、まだ使用実績は3ヵ月ですが、
お答えできることは何でも喜んでお答えします!


2年前のうちの子のような字を書いている一人でも多くの子に、
ぜひ道村式漢字カードを使ってほしいです!!
漢字テストで書ければ、学校生活でポジティブなサイクルに入れます!




6 件のコメント:

  1. はじめまして。
    こちらのブログで道村先生の漢字カードを知り、早速購入しました。
    息子は小学1年生です。

    圧倒的な記憶力、空間把握能力、その他もろもろあるのに、音読は暗記したのをさらさらと語り、
    書かせれば、みみずがたくさん!のひっくりかえった字。。。

    漢字カードが来てからは、自信がちょっとづつついているようです。

    ご紹介をありがとうございました。
    今後もブログを楽しみに読ませていただきますね。

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    1. はじめまして。
      漢字は大変そうですが、超絶に得意なことのありそうなお子さんですね!

      空間把握能力が強すぎるタイプの子は、
      「いちごのショートケーキ」は一度試してみる価値はあると思います。
      ちょっとわかりにくいですがここに書きました↓
      http://ondyslexia.blogspot.jp/2012/07/blog-post_13.html

      こちらこそ、今後ともどうぞよろしくお願いいたします!

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  2. はじめまして。小4息子のディスレクシアを確信して以来、こちらのHPにとても助けられています。
    今後、詳しい検査を受けるかどうか迷っています。受けたがらない高校生の話もあり、検査のメリット、デメリットなど、アドヴァイスいただけますでしょうか?受けるとすれば、お勧めの機関はありますか?埼玉県在住です。お忙しい中と思いますので、お手すきのときによろしくお願いします。

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    1. こんにちは。こちらこそ、ありがとうございます。

      小4なら、事情が許すのならWISC-IVを受けてもいいかもしれません。

      #うちの内情をさらしますと、
      子は検査を受けることにすぐ納得しましたが
      夫が「この子は病気じゃない」と病院に連れて行くことに反対し、
      納得してもらうのに2学期分かかり、小4の夏に受けました。


      埼玉県のことは詳しく分かりませんが、もし学校にスクールカウンセラーがいれば、スクールカウンセラー経由でお住まいの自治体で検査を受けられるはずです。無料です。
      スクールカウンセラーが学校を巡回している場合、子供と顔なじみだったりするので、子供にとって検査への心理的抵抗が少なくなるというメリットがあります。
      また、小児神経科のある病院でも検査を行っています。※


      検査のメリットは、
      ・発達の凹凸がはっきりして、子供の学習や行動のいろんな点が腑に落ちる。親も腹がすわります。
      ・子供の不得意なことだけでなく、得意なことも知ることが出来る
      ・学校にいろんなことをお願いする時に、話が少しは通じやすくなる(この親は本気で発達障害に取り組んでいるんだなと思ってもらえる。数値を示せば「努力不足」と言われなくなる、など)



      マイナス面もあげてみますが、やはり「デメリット」というには語弊がありますね・・・


      ・WISCはディスレクシア専用の検査ではないので、凹凸の傾向から「おそらくディスレクシアだと考えられます」程度の判断しかできない
      (↑とはいえ、ディスレクシアを判断するためにWISC以上に利用出来る検査は、今のところないのが実情です)
      ・WISCは検査者と子供が一対一で話しながら行う検査なので、その場の雰囲気や相性、(おそらくは検査者の場数など)で、検査結果が変わってくる可能性が高いと考えられる
      (↑とはいえ、発達の凹凸は分かります)
      ・検査は、ディスレクシア支援の入口にすぎない。WISCを受けたところで、ではどうやって勉強していいかまでは、医師もカウンセラーもサポートできない。一人一人工夫していくしかない


      長々と書いてしまいましたが、個人的にはWISC-IVを受けることをお勧めします。
      何より、お子さんの得意なことを知るためにも…


      ※具体的な病院名については、メールでお知らせできればと思いますので、
      お差し支えなければアドレスをお知らせいただければ折り返します☆。

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  3. お返事本当にありがとうございます。うちも主人がしぶっています。主人もディスレクシアです。得意を活かせばなんとかなる、と楽天的ですが、私はできることは何でもしてフォローしたいと思います。さっそくスクールカウンセラーが来ているか調べてみます。
    漢字カードや英語教材など、いろいろな情報をいただけて心から感謝しています。焦らず楽しく取り組んでみます。
    アドレス送りますので、よろしくお願いいたします。

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    1. メールお返ししました。
      私もまったく同じ立場です>夫はそうでもないが、私はできることは何でもしてフォローしたい
      埼玉県の支援状況、差し支えない範囲でかまいませんので、ぜひ教えて下さい!

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